スポーツとストレス
活性酸素を防ぐために運動をすることについて、注意しなければならないことにストレスがあります。
例えば、あたたかい部屋から突然寒い外に出た時、身体はストレスを感じているのです。
すると、この突発の事態に対応するために、身体は血中に副腎皮質ホルモンを放出します。
ところで、白血球の一種で免疫に重要なかかわりを持っているリンパ球が、この副腎皮質ホルモンにとても弱いという問題があってストレスで副腎皮質ホルモン型うさん血中の中に出てくると、リンパ球が殺されてしまい、免疫力が低下してしまうという事態が起きます。
スポーツも楽しむくらいで行っているうちは良いのですが、例えば勝ち負けにこだわったり、目標にする時間や点数にこだわるようになると、それが大きなストレスを引き起こすことにもなります。
そのためにこのように芽根気力を低下させてしまう副作用もあるわけです。
意外にスポーツ選手は風邪をひきやすい、といった話もうなずけます。
スポーツには、虚血・再灌流という問題が付きまといます。
それは、血液が血管や組織や細胞に充分に供給されない状態や、血液が供給されていない状況から一気に血液が流れて送られる問題のことです。
スポーツは、運動のために血液が必要な筋肉などに重点的に配分されます。
ですから、たとえば、スポーツ時には消化器など血液の配分が少なくなります。
これが虚血の状態です。
肝臓や腎臓の血液の流れが20パーセントくらいまで落ち込んでしまう事もあります。
スポーツの勝敗が決まって、競技が終了すると血液は胃や腸の消化器に戻ってきます。
これが、再灌流です。
そして、再灌流の際には活性酸素が発生します。
こうした状況に繰り返し襲われるということは、決して好ましいことではありません。
スポーツにストレスがつきものとしたら、できれば避けたほうが良いということになります。
そう考えてみると、ゴルフというスポーツは意外に突然死の多いスポーツであったりします。
運動量が少ない割に、スコアにこだわり、強いストレスを受けているのかもしれません。
スポーツの突然死の統計では、マラソンがトップですが、ゴルフはその次です。
水泳や野球よりも多いのです。
スポーツのストレスは出来るだけ避けるようにしましょう。
心拍数と運動量
それでは、どれくらいの運動をすればいいのでしょうか?
活性酸素を消去できる能力ぎりぎりいっぱいの運動が最適、というのが答えなのですが、残念ながらまだはっきりした基準も測定方法もありません。
もし基準を作るとすれば、年齢別、性別、現在の運動量別、運動の履歴別、食事やビタミンの摂取状況別、といった詳細な個人データーが必要になってきます。
近い将来、個人データーをインプットすればコンピューターが計算してくれてその方の最適な食事の内容や運動量の処方箋が出てくるようなシステムが出来ることを期待したいものです。
現在、費用と時間を惜しまなければ、白行からどれくらいの過酸化脂質が発生しているかを測る方法がありますが、一般的ではありません。
そこで、今考えられている日常の運動量の測り方をお話します。
心拍数で測るのです。
安静時には1分間に60~70だった心拍数が、運動をすると心臓の鼓動が早くなり、心拍数も上がってきます。
運動量と心拍数は連動した関係があるのです。
一目散に100メートルほど走ると、この時の心拍数は、若い人で1分間に190位まで上がります。
歳をとるとこの値が下がってきて、60歳では160まで落ちてきます。
これを最大心拍数といいます。
これに対して、この最大心拍数の70パーセント浦井の心拍数になるような運動が、とくに40歳を超えた方の身体にかかる負担から見て一番適切な運動量と考えられています。
170が最大心拍数の人ならば、120位の心拍数ということになります。
この最大心拍数に達するような激しい運動を無酸素運動といい、主としてグリコーゲンを燃料にしてエネルギーを作り出します。
グリコーゲンは肝臓をはじめ、常時体に蓄えられていますが、無酸素運動をすると短時間で使い果たしてしまい、しばらく時間をおかないと補給が続きません。
それに対して、70パーセントに抑えた運動は、有酸素運動といって、主として脂肪が燃料になっています。
エアロビクスがこれにあたり、宇宙飛行士のたえに開発された有酸素運動ということで有名です。
適切な運動量とは?
若い時に体を鍛えることは大切ですが、40~50歳からは有酸素運動がおすすめです。
脂肪の燃焼を助け心肺の活動を高めますし、活性酸素を消去するキャパシティーもパンクする心配が小さいからです。
有酸素運動をするためには、少し早めに歩くことです。
胸を張り両手を大きく振って、大股で歩いてください。
100メートルを1分で歩く位のスピードで歩くと数分で心拍数は120位まで上がってきます。
手首のところで脈拍を調べながら歩く習慣をつけることも大切です。
ところで、この有酸素運動(エアロビクス)はある一定時間続けないと意味がありません。
継続して歩き続けることが条件です。
たとえば信号で止まると、せっかく120まで上がった心拍数がまた元の70位まで落ちてしまうからです。
20分位は止まらずに続けることがコツです。
50歳くらいの人で、1週間に150分というのが厚生省で出した目安です。
1日当たり約20分ですが「継続して」という条件を忘れないでください。
少し少ないかもしれませんが、あまり運動はしなくても良いという事なのかもしれません。
運動量については、まだ世界的なコンセンサスがないのが現状ですが、こうした目安を当面の運動量として生活の中に取り入れるようにしてみましょう。
交通量の多い道などの運動はやめる
運動もそれを行う環境が大切です。
その点出来ななるのがジョギングのコースです。
講演や森を走っているのならよいのですが、幹線道路やトラックや乗用車と並んでジョギングしている人を見ると心配になります。
トラックや自動車の排気ガスには、ベンツピレンという発がん物質をはじめ問題になる物質がたくさん含まれています。
健康のためにジョギングをしているのに発がん物質を吸い込んで、その上もし疲労困憊するほど走ったとしたら、いったい何のための運動かということになります。
走るなら、自動車の交通量の少ないコースを見つけてください。
特に、ディーゼル車の排気ガスは避けることです。
しかし、ジョギングは最近では必ずしも良い運動とは言えなくなりました。
酸素を大量に消費することは活性酸素の立場から賛成できませんし、関節に及ぼす影響があります。
走るのと歩くのとはどう違うのか?
走るのは両足が地面から同時に離れる現象をいいますが、歩くのはどちらかの足が地面についている状態です。
恥じる方は同時に地面を離れた足が着地しますので、歩くのに比べて間接に与える影響がどうしても大きくなります。
一時的には問題ありませんが、毎日相当の量の打撃を間接に与えることはご理解いただけるでしょう。
そのためにも、少し早足で歩く、言葉を変えると、どちらかの足を地面につけておくことが適切な運動と言えます。
そして、自動車の排気ガスを吸わないように歩くことは大切な条件です。