活性酸素を防ぐ生活習慣(2)

タバコを吸わない

やはりタバコのことか、と思われるかのしれませんが、禁煙はバランスの取れた生活の第一歩なのです。

そのためにも喫煙についての正しい知識を持っておいてください。

 

日本人の男性のがんの死亡率を見ると、長年トップだった胃がんを抜いて、肺がんが1位になりました。

その肺がんの原因として絶対に無視できないのが、生活習慣の一つである喫煙習慣です。

アメリカでは、「タバコを吸う医師にはかかるな」という格言があるくらいです。

たばこの害を一番知っているのは、いうまでもなく医師自身だからです。

喫煙者で亡くなった方を解剖してみると、その肺の中は真っ黒です。

その怖さをしっている医師が、なおタバコを吸うということは、アメリカでは意志の弱い人という評価になるようです。

これからもタバコを吸う人にとっては、世間の目はますます厳しくなることでしょう。

 

喫煙者には、ビタミンCを積極的に補給することがすすめられています。

喫煙すると、体の中のビタミンCは確実に失われていきます。

ビタミンCは、活性酸素を消去してくれる抗酸化物質ですから、喫煙がいかに大量の活性酸素を体の中にまき散らしているかという証拠でもあります。

ビタミンCが不足すると、免疫力が低下して風邪などの感染症にかかりやすくなったり、傷の治りが遅くなったりします。

こうしたことも、活性酸素とのかかわりがあるのかもしれません。

まだほかにも、ビタミンCには多方面で活躍してもらわなければなりません。

それをたばこのために浪費しているのですからがん予防だけでなく、健康のためにもタバコは吸わないようにしましょう。

 

お酒で栄養のバランスを崩さない

タバコの話の次はアルコールの話をしないといけないでしょう。

アルコールという食品は大変特殊な食品で、カロリーは結構高いのですが、タンパク質も糖類も脂質も栄養素がほとんどないというものです。

カロリーを気にして「今日はお酒を飲み過ぎたので食事はやめておこう」では、栄養失調になってしまいます。

こうしたアルコールにカロリー摂取を依存した食事をすると、栄養的にはとてもいびつな食事になってしまい、活性酸素を防いでくれる抗酸化物質の多くはタンパク質由来の酵素などですから、体の中での生産が円滑にいかなくなる心配もあります。

たまにお酒依存の食事になっても、普段からバランスの良い食事を心がけている人は大丈夫ですが、お酒好きの方は毎晩お酒依存の食事になりがちですのでご用心ください。

そして、お酒を飲み過ぎると、お酒は高カロリーの飲料ですから糖質の食べ過ぎと同じこととなって肥満の原因になります。

アルコールは脂肪とも似ているところがあって、余計なアルコールは脂肪として蓄えられるという訳です。

また、成人病の検査で「あなたはトリグリセライドが高い」という宣告を受けた方は、お酒の飲み過ぎか、甘いものの食べ過ぎのどちらかのケースが多いのですが、どちらも脂肪に形を変えて蓄えられるためです。

お酒は、日本酒で1日に1合であれば百薬の長です。

適量ならば栄養を気にしないでお飲みになるのもよいでしょう。

 

運動をしないのは不健康、運動のし過ぎは短命のもと

「健康のために運動をしましょう」とよく聞かされています。

確かに適度の運動を継続的に行えば、健康増進に役立ちます。

しかし、呼吸が激しくなるような激しい運動を繰り返しするのは、年齢にもよりますが逆効果になります。

 

呼吸が激しいということは、エネルギーを大量生産するために酸素をたくさん取り込んでいることですから、体の中に活性酸素を増加させてしまいます。

体の中で酸素の濃度が高くなるということは、細胞の中にあるミトコンドリアの酸素消費量が増えるということで、活性酸素もたくさん作られてしまうのです。

 

ただし、どの程度の運動が激しくて、どの程度の運動が適度かは、なかなか難しい問題です。

性別、年齢別、体型など個人差があるからです。

少なくとも疲労困憊するほどの激しい運動は危険です。

激しい運動を続ければ、体の中にたくさんの活性酸素を作り出し健康が損なわれていくスピードが加速されると考えてよいでしょう。

だからと言って運動をしないのも、間違いです。

本人が疲れない程度の運動、例えば少し早歩きの散歩を習慣にすることは長生きのコツでもあるのです。

運動量と活性酸素の発生には密接な関係があるので後に記事でご紹介することとします。