抗酸化食品のビタミン(1)

活性酸素を除去する4つのビタミン

活性酸素が体内に大量に発生した場合、それを放置しておくのは、あえて癌や老化、成人病への道を進むのと同じ事です。

理想的な生活は、活性酸素を発生させないことなのですが、酸素を吸って生きている以上はそんなこともいっていられません。

活性酸素の発生の原因は、ある種の食品、食品添加物、大気汚染、大きな怒りや悲しみといったストレスなどですから、極力こうしたものから遠ざかることが必要です。

 

発がん物質と言われるもののほとんどが、体の中に入ると酸化を促す作用を持っていて、結果的に活性酸素を発生させてしまいます。

しかし、残念ながら私たちが普通の生活を送ろうとする上では、こうしたものを完全に断ち切るのは不可能です。

それならば、体の中で発生した活性酸素をできるだけ速やかに除去する方法、つまり活性酸素に対する自衛策を捜さなければいけません。

普通の生活を送る中でできる事、しかも、誰でもできる事といったら、毎日の食事に注意を払うことが一番簡単で、しかも確実な方法と言えるのではないでしょうか?

 

ここ十数年の研究で、数ある抗酸化物質の中でも、ビタミンが口からの投与で有効だということが分かってきました。

現在、活性酸素を除去する作用があることが分かっていて摂取可能なのは、ビタミンC,E、B₂、ベータカロチンの四つの栄養素です。

 

とくにビタミンEは、以前は不妊と関係があるらしいといった程度で働きが良く分かっていなかったため、あまり重要視されていなかったビタミンでした。

ビタミンEは、それほど摂取量の微量なビタミンであったのです。

少し古い栄養学の教科書では、ビタミンEの解説の中で、一日の必要量も不明と表現されていたほどです。

しかし、今や老化を抑えるビタミンとして人気が上がってきました。

その主な役割は酸化を防止することで老化を防ぐことなのです。

 

近年のもう一つ大きな発見は、ビタミンCの働きです。

ビタミンCは、それ自体も酸化を防止するすぐれた抗酸化物質ですが、さらにビタミンEとの連携で酸化の防止に役立っていることが実証されたことです。

ビタミンEは、抗酸化物質であるために、宿命的に酸化されてしまいます。

酸化されたビタミンEは、抗酸化物質としての役割を果たさなくなってしまうのですが、それを再度正常な状態に戻すのがビタミンCの役割なのです。

ですから、ビタミンEは微量で良かったわけです。

 

ベータカロチンも口からの投与で効果の期待できる数少ない抗酸化物質の一つです。

抗酸化物質は水に溶ける水溶性のものが多いのですが、ビタミンEとならんで、このベータカロチンは脂に溶ける脂溶性の抗酸化物質ですから、生体膜の酸化しやすい脂肪を守っているという重要な仕事をしているのです。

 

先ほど酵素系の抗酸化物質を人工的に作って飲んでもうまくいかないといいましたが、その中でビタミンB₂は面白い働きをします。

体の中でできた酵素の抗酸化物質を、活発な働き者にする手助けをしているのがこのビタミンB₂なのです。

色々な酵素がありますが、多くの酵素はビタミンの手助けで働きます。

このビタミンと酵素の関係が、私たちの体の中の酸化の防止という作業の中でも働いているのです。

 

ビタミンの摂取量

ビタミンEやビタミンC、ビタミンB₂、ベータカロチンなどが老化の防止や、成人病の予防に役立つ可能性が高い、という考えが活性酸素やフリーラジカルの解明が進むにつれて定着してきました。

それではどのくらいの量をとればいいのでしょうか?

ビタミンは食事からとれば十分という考えがこれまでの主流だったのですが、こうした予防効能を期待する場合は食事からとるだけでは少し心もとないという意見が主流になってきました。

 

もともと、ビタミンは食事からとれば十分という考え方は、ビタミンの欠乏症に対して言えることです。

欠乏症としては、ビタミンB₁の脚気、ビタミンCの壊血病、ビタミンAの夜盲症などが良く知られていますが、こうした欠乏症は確かに正常な食生活をしていれば心配ありません。

たとえば、ビタミンCの一日の必要量は50ミリグラムと決められています。

この必要量は壊血病にかからないための十分な量ということから決められた値です。

ビタミンCの目標値もこの壊血病予防のための量です。

 

それでは、老化の予防や成人病の予防に役立つかもしれないと考えられる量はどのくらいかというと、50ミリグラムでは少ないということははっきりしているのですが、そのくらい飲めば期待に応えることが出来るか、実はまだ適切な量の世界的コンセンサスが出来ていないのです。

ビタミンCの場合、おそれく1000ミリグラムとか2000ミリグラムといった量であろうと考えられています。

ビタミンEについても、もともと必要な量がはっきりしていないくらい微量なのですが、活性酸素とのせめぎあいで損耗することを考慮に入れれば、やはり一日に100から300ミリグラムは摂っておきたいところです。

ビタミンB₂も、過酸化脂質を防いだり除去するのに大切なビタミンです。

ふつう一日の必要量は、1.0から1.4ミリグラムとされていますが、これも10ミリグラム以上は摂りたいビタミンです。

こうした日常的な必要量と比べて、大量のビタミンを摂るということになると、とても食事からとることは出来そうにありません。

ビタミンCやビタミンDが抗酸化に働きかけることをご紹介しました。

コンドリプラスという製品にも、抗酸化作用の高いビタミンCやビタミンDが含まれています。